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イケアとドゥ・アニャムの連携が実現、女性たちの環境改善に大きな一歩

事業レポート

イケアとドゥ・アニャムの連携が実現、女性たちの環境改善に大きな一歩

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世界中にファンを持つ北欧スウェーデン発のIKEA(イケア)で、ARUNが投資をした社会的企業の1つ、インドネシアのドゥ・アニャムの商品の販売が始まりました!

https://www.ikea.co.id/in/koleksi/duanyam

ドゥ・アニャムが取り組む課題

インドネシアの農村部では、伝統工芸品の販売が大きな収入源となっています。中小零細企業は6400万社、うち、99.6%は零細企業、その多くは女性が経営していると言われますが、グローバルマーケットへの展開ができておらず、デジタル化も進んでいないため非効率な発注・在庫・販売管理から、収入向上が難しいという課題がありました。

ドゥ・アニャムは、インドネシアのフローレス島の女性の職人さんや中小零細企業のデジタル化を通じて所得向上とエンパワメントを目指すスタートアップ企業です。これまで、オンラインでの販売やグローバル展開を通じた新たな販路の開拓、女性のエンパワーメントに貢献している商品の販路拡大などにより、女性や中小零細企業の収入向上に取り組むことで、インドネシアの農村に住む1,400人以上の女性を支援してきました。

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photo credit: Du Anyam

長年尽力してきたイケアとの連携が実現

販路開拓の一環として、何年にもわたって尽力し準備を進めてきたイケアとのコラボレーションが実現したことは、本当に嬉しいできごとです。 ドゥ・アニャムが取り扱う商品「ソベコレクション」のうち、大きさや編み方の違うカゴとプレイスマットの4種類が販売されています。

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photo credit: Du Anyam

「ソベコレクション」のバスケットの美しい編み模様は、別のブログでご紹介した通り、それぞれがインドネシアの農村の人々の生活様式を表現しています。

▼美しい編み模様が特徴!女性の地位向上のカギとなるインドネシアの「編みカゴ」
https://arunseed.jp/archives/6442

イケアは、2030 年までに公​​平で平等な社会を実現することを目指し、そのためのビジネスを牽引する存在になることを目指しています。その目標を達成するために、世界中のさまざまな社会的企業と提携しており、特にドゥ・アニャムのような小さな組織の労働基準の向上に重点を置いています。

様々な困難を乗り越えて

今回のイケアとの連携にあたっては、イケアが提唱するIWAY(sustainable and socially impactful work、持続可能で社会的に影響を与える仕事)に関するポリシーに準拠する必要がありました。ドゥ・アニャムは、製品が環境フレンドリーであることを保証するために、原材料であるパルミラの木が再生される環境を確保し、持続可能な収穫が実践できるよう努めてきました。さらに、職人に最低賃金やきちんとした福利厚生が提供されるようにすることで、パートナーとなるコミュニティと誠実に向き合うことも、満たすべき基準の1つです。

イケアに卸される商品は、フローレス島に拠点を置く女性の職人たちによって手作りされています。自然の素材を使って手織りをしているということもあり、サイズや色味を画一化し、大量に同一の製品を作れるようにするには、様々な工夫が必要でした。

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photo credit: Du Anyam

女性たちの環境改善の大きな一歩

ARUNがドゥ・アニャムへの投資を決めた際に、下記のような点が評価されました。

・ビジネスによる裨益者の広がりが期待できること
・コロナ禍により観光産業からの収入が激減する農村の中小企業に対して、オンラインでのグローバル展開を通じて収入確保の道を開いたこと
・役員全員が女性で女性のエンパワーメントに貢献していること
 
ドゥ・アニャムが販売、生産を支援する零細生産事業者の60-70%が女性との統計があります。今回イケアとのコラボレーションが実現したことにより、女性の収入が向上し、家庭内での女性の意思決定権を強め、家族の栄養状態や家計・貯蓄の改善に寄与することは間違いありません。

イケアのウェブサイトでドゥ・アニャムは、下記のように紹介されています。

「フローレス島で代々受け継がれてきた織りの伝統に触発され、高校時代からの友人であるアユ、ハナ、メリアの3人は、ドゥ・アニャムという社会的企業を始めました。ドゥ・アニャムは、”母の織り”を意味しています。彼女たちはドゥ・アニャムを通じて、インドネシアの女性たちが持続可能な収入を得られるよう支援しています。」

今後の更なる躍進が楽しみです!

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