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皆さまにビジネスコンペティションの進捗をご報告させていただきます。

CSIチャレンジのプロボノメンバーとインターンが中心となって3次審査を行い、ファイナリスト 6社を選出しました!

セミ・ファイナリスト12社に対してオンラインインタビューを行い、ビジネスモデルや生み出すソーシャルインパクト、新型コロナウイルスによる影響、起業家のモチベーションなど様々な角度からお話を聞きました。
インタビューを通じて起業家の人柄、創業した理由などを知れば知るほど、それぞれの企業の素晴らしさが分かり、ファイナリストの選出は非常に難しいものでした。
前回同様、議論に議論を重ね、ファイナリスト6社を選出しました。

12月12日の最終審査会において、起業家からのプレゼンテーションとQ&Aセッションを設け、審査員の皆さまに優勝企業を選出していただきます。
最終審査会は一般の皆さまにもオープンにしておりますので、ぜひご参加ください!
詳細は下記リンクご覧ください。
https://arunseed.jp/archives/5683

ここで、ファイナリストを簡単にご紹介させていただきます。

GGateway for Outsourcing Information Technology(Palestine-Gaza)

  • 10年前より軍事封鎖が続くパレスチナ・ガザ地区では、人口増加と経済活動への制限により、失業率は約60%にまで膨らんでいます。特に、大学卒業直後の若者の失業率は75%と非常に高く、女性の場合は90%を超えるとのデータもあります。
  • Ggatewayは、ガザ地区をアラブ世界におけるITアウトソーシングのハブに発展させ、若者、特に高等教育を受けた女性に安定的な就業機会を提供する事をミッションに掲げています。まず、ITを学問として習得した学生を新卒として採用し、OJTを通じた職業訓練を提供します。同時に、同社が契約取得したITアウトソーシングのプロジェクトにアサインします。Ggatewayの既存クライアントには、国連機関や湾岸諸国のアプリ開発事業者(Fintech含む)等が名を連ねます。
  • Ggatewayは、2015年の設立から今日に至るまで1,000人超の若者を訓練し、150の正規雇用を生み出してきました。また、Ggatewayでの雇用経験者の86%に対しては、同社を退職した後もフリーランサーとして継続的な雇用を提供してきました。

Mosabi(Sierra Leone)

  • 「地球最後のフロンティア」とも呼ばれるアフリカ。諸外国から多くの投資が呼びこまれつつあるものの、地場のビジネスはまだまだ発展途上の状況なのが現状です。特に、シエラレオネをはじめとする西アフリカでは、登記のされていない露天商や個人ビジネスなどの非正規ビジネス(インフォーマルセクター)が各国経済に大きな割合を占めています。彼らの大きな課題の一つに、信用力がないことによる金融サービスへのアクセス不足が挙げられます。一般的な民間銀行からの融資を受けられず、彼らの生活基盤である自分のビジネスを拡大できずに、生活に困窮するケースも少なくありません。
  • Mosabiは、そのようなインフォーマルセクターのビジネスを行う零細事業者や個人事業主に対し、スマートフォンを用いたオンライン金融教育を提供し、より確度の高い金融アクセスを可能にしています。CourseraやUdemyなどの著名なオンライン教育プラットフォームを参考に、金融教育を十分に受けていない事業者向けにビジネス関連の知識を提供しています。
  • 更にオンライン教育の受講者を、彼らが行うビジネスの種類や居住地、性別、年齢といった個人データを収集して、地場のマイクロファイナンス機関や保険会社、銀行などに提供することで、金融機関の零細事業者向けビジネスの指針に役立てることを可能にしています。また、事業者にとっても、金融リテラシー向上による自身のビジネスと金融アクセス向上といった恩恵を受けることができます。
  • 最近では、ザンビア、マラウイ、ケニアなど他のアフリカ諸国へのサービス拡大を見込んでおり、その影響は更に拡大しつつあります。

Sirona Hygiene Private Limited(India)

  • インドでは劣悪な衛生環境が深刻な課題となっており、特に女性が影響を受けています。例えば、非常に汚いトイレで用を足さざるを得ず、感染症に罹患するリスクも高くなっています。また、日本では生理用品は当たり前に手に入るものですが、高級品という理由で手が出せない女性もインドには多く存在します。生理用品が使えないことで、心理的なストレス、就業・就学の機会が奪われています。
  • Sironaは、女性が直面する衛生関連の課題解決を目指しています。例えば、立ったままトイレをすることができる「Pee Buddy」や月経カップ「Reusable Menstrual Cup」などを展開しています。月経カップは繰り返し使うことができるため、生理用ナプキンを購入するよりもトータルのコストは安くなり、貧しい世帯の女性でも購入することができます。
  • また、商品の展開だけでなく、女性が衛生関連の情報や懸念をシェアできるオンラインプラットフォームも提供しています。このプラットフォームによって、インドではタブー視されがちな月経に関する悩みが共有できるようになっています。
  • 創業者のDeepさんは、「自分の娘が大きくなる時には、女性の衛生問題が解消され、生理がタブー視されることのない社会になっていてほしい」と語っていました。インドの女性が直面する大きな課題に対して、正面から向き合う社会的企業です。

Janitri Innovations Private Limited(India)

  • インドでは、資源の乏しい医療環境(継続的な胎児モニタリング装置の不足や熟練した医療従事者の不足)での分娩が70%以上を占めています。経済的な理由によりモニタリング装置を導入していない病院は50%に上り、分娩時における異常の早期発見や適切な処置の施しの遅れに繋がっています。これまでに250万人の母親、200万人の新生児が犠牲となっており、妊婦・新生児・胎児は危険な状況に置かれています。
  • Janitriは医療機関向けに妊婦や胎児の健康状態を継続的にモニタリングするためのプロダクトを展開しています。手頃な価格で操作が簡単な「KEYAR」というウェアラブルパッチを用いた胎児心拍数・子宮収縮・母体心拍数モニタリング装置に加え、「DAKSH」というモバイルアプリケーションを提供し、両者を通信させることでインテリジェントアラートによる異常の早期発見、WHOパルトグラフの自動生成、遠隔モニタリングを可能にしています。
  • また、モニタリングをより便利に、容易にすることで看護師や助産師の負担軽減を目指し、早期発見をアシストすることで彼女たちの初期の意思決定を促すという医療従事者のエンパワーメントも目的としています。

Greenovator Co.Ltd(Myanmar)

  • ミャンマーは国民の過半数が農村で生活し、人口の70%以上が直接・間接的に農業に従事しています。一方で、GDP における農業セクターの貢献は約30%、総輸出額の20%に留まっており、農業における生産性を向上させ、農民の所得向上を実現することが農業セクターの課題となっています。
  • Greenovatorは、農民に対してスマホアプリ(Greenway App)を通じて、同社の持つ専門家ネットワークにより農民に必要な情報を提供し農民の生産性向上と市場アクセスの確保を実現してきました。
  • ミャンマーでの圧倒的なスマホ普及率の高さ(2020年初頭時点で人口の1.26倍)、ニーズに応じた適時的確な情報提供を背景として、これまでにミャンマー全国92%の群区をカバーし約23万人の農民及び農業関係者がアプリに登録し活用されてきました。並行して、ファイナンスへのアクセス等データを活用した新規ビジネスも拡大しています。
  • 今日では農民だけでなく資機材等農業投入物業者の登録も増え、2019年8月からは新規ビジネスとしてアプリを通じた農業投入物のE-Commerce事業を開始しています。

Du Anyam(Indonesia)

  • インドネシアの農村部では、伝統工芸品の販売が大きな収入源となっており、SME(中小企業)は120万社存在しますが、グローバルマーケットへの展開ができていません。また、デジタル化もできていないため非効率な販売をせざるを得ず、収入向上が難しくなっています。
  • Du Anyamはアプリを用いて購買企業(大手家具メーカーなど)と農村部の職人を繋ぎ、サプライチェーンの見える化や農村部の職人に対する金融アクセスの提供などのサービスを提供しています。
  • Du Anyamのサービスを利用した職人の収入は平均で40%以上増加しています。また、伝統工芸品生産に従事するのは主に女性であるため、女性の地位向上にも貢献しています。
  • 創業メンバーも全員女性、かつ60人の従業員のうち70%が女性という、女性による女性のエンパワーメントを実現している社会的企業です。

いよいよ2020年12月12日開催の最終審査会で、CSIチャレンジ3の優勝企業が決定します。途上国の起業家の生の声を聞くことのできる貴重な機会になるかと思いますので、是非ご参加ください!

引き続き我々の活動を応援いただけますと幸いです!

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